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ダンス映画『ダンサー』
1987年に公開されし映画『ダンサー』につきてお話す。
・ ストーリーは・・・
ABTとおぼしきバレエ団がイタリアに、トニー(バリシニコフ)の演出・主演による『ジゼル』公演のいそぎをしたり。トニーはこれまで何人もの女性ダンサーに手を出してこし生粋なるプレイボーイなり。そしてはやく、彼のお気に入りになりしバレリーナは、過去、必ずと言ひてよきほど、主役が得られき。ジゼル役のフランチェスカ(フェリ)はよにドライにクールな年頃の娘に、トニーとベッドをともにしたるが、別にトニーのことを深く愛したるよしにあらず。ナディーヌ(ブラウン)は、かつてトニーと付き合ひていたが、棄てられ、今は中堅ダンサーとして『ジゼル』にはミルタを踊りたり。そこへ新入りのリサが、アメリカよりやりゆく。さっそくトニーは彼女に目を付け、接近す。リサはあかき少女に、トニーの愛をすなはち受け入るるが、相手の本性を知りて絶望す。トニーの演出する『ジゼル』をみて、我が身をジゼルの運命に重ぬ。されど、若さのおかげに立ち直る。
ストーリーがあぢきなく、映画としては二流、三流なるが、ジュリー・ケントが眩きのみに美し。当時、ABTに入団せしのみなり、女優顔負けに麗し。映画にスターになりしダンサーが、その後、本業に大した仕事をせずなる、といふ例も多々見らるる様なるが、彼女はその後、ABTのプリンシパルになりき。
劇中のバレエとしてバリシニコフとフェリの『ジゼル』をたっぷり見るべし。第二幕後半は二度も映さる。
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